自殺の予防には電話などでのカウンセリングが需要。(台北市サイトより)
統計によると、台湾における自殺者は10年あまり前に大幅に増えた。2006年には過去最悪の4406人となったが、2008年からは年々減少、2011年には3507人となった。今年1月から8月までの自殺者数は2123人で、前年同期の2652人から529人減った。減少率は約20%に達しており、政府と民間が自殺防止に共同で取り組んだ成果が現れている。 自殺は往々にして衝動的である。温かい言葉や思いやりの一言が一つの命を救い、幸せな家庭の崩壊を防ぐ。こうしたことは「功徳を積む」行いなのである。 「台湾生命線」(台湾ライフライン)のサービスは当初、台湾北部・台北市に位置する馬偕記念病院が導入した。同病院は1969年の春に「自殺予防センター」を設立、自殺未遂で患者となった人に対するカウンセリングを始めた。そして同年7月1日には同センターを「生命線」に改め、組織とその機能を拡大、台湾における電話カウンセリング及び自殺予防のサービスをスタートさせた。1977年には「国際生命線台湾総会」を発足して規模をさらに拡大、台湾全土の各県・市をリードして自殺予防に向けてカウンセリングとサービスを提供している。